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源氏物語聞書 (牡丹花肖柏) : ウィキペディア日本語版 | 源氏物語聞書 (牡丹花肖柏)[げんじものがたりききがき]
源氏物語聞書(げんじものがたりききがき)とは、牡丹花肖柏による一条兼良や宗祇の講釈を記録した「聞書」と呼ばれる形態の源氏物語の注釈書である。「源氏物語聞書」と呼ばれる注釈書は本書を含め数多く存在するが、本書は最も代表的な「源氏物語聞書」であり、単に「源氏物語聞書」とだけ言うときには本書のことを指すことも多い〔伊井春樹「古注釈書事典(室町時代) 源氏物語聞書」秋山虔編『源氏物語事典』〈別冊国文学〉No.36、学燈社、1989年(平成元年)5月10日、p. 316。 〕。肖柏による源氏物語聞書であることから「肖柏聞書」と呼ばれることもある〔岩坪健「肖柏源氏学の確立 -異本『肖柏聞書』の紹介-」島津忠夫先生古稀記念論集刊行会編『日本文学史論 島津忠夫先生古稀記念論集』世界思想社、1997年(平成9年)9月。 ISBN 4-7907-0670-2 〕。 == 概要 == 一条兼良や宗祇の源氏物語についての講釈の内容を肖柏が書き残したものである。肖柏の弟子にあたる三条西実隆による源氏物語の注釈書である「弄花抄」に非常に近い形式と内容を持っており、三条西実隆は何度か本書を借り受けて弄花抄の作成に役立てていたと考えられる。肖柏の師である宗祇が、源氏物語についてはいくつかの著作はあるものの、「種玉編次抄」、「雨夜談抄」、「紫塵愚抄」、「源氏物語不審抄出」といったいずれも特定の問題についてのみ論じた限定的なものしか残されていないため、この「源氏物語聞書」は室町時代後半に主流となる三条西家の源氏学、あるいは地下の連歌師による源氏学にとって祖本的位置づけを持つ注釈書である。
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